顔面神経麻痺の病的共同運動について

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顔面神経麻痺の病的共同運動について

顔面神経麻痺は顔面神経が損傷することにより、顔面の筋肉が麻痺するものである。この時神経の損傷の程度によって病的共同運動が発症してしまうことがあります。顔面神経は図2のように軸索 髄鞘 神経内膜からなっています、軸索には脳からの指令を伝える電気信号が走り、軸索の周囲を電線ならばビニールの絶縁カバーにあたる髄鞘が覆い髄鞘の外側をさらに神経内膜が取り巻いています。

顔面神経麻痺の病的共同運動について

神経損傷でseddonの分類では①一過性神経麻痺 ②軸索断裂 ③神経断裂とあります。このうち③神経断裂の場合、神経再生の際に本来再生すべきでない部位に神経がつながることによって、神経過誤支配を生じることがあります、この過誤支配した神経によって病的共同運動を発症し、そのため麻痺後3~4か月頃より病的共同運動の症状が出現します。①一過性神経麻痺 ②軸索断裂の場合は神経が神経内膜の中で切れたり滞ったりするために、そのまま神経再生が行われるため理論的には病的共同運動は発症しないことになっていますが、実際の臨床の現場ではこれらの3種類の神経障害が様々な割合で混在すると考えられるため、そのうちの神経断裂の割合により病的共同運動の程度も変わりうる。

それと神経再生期に顔面麻痺の改善をさせるため粗大な運動の反復や低周波神経筋電気刺激などを行うと病的共同運動の増悪につながります。それともう一つ大切なのは首に負担をかけないことです、顔面神経の部位と首は離れていて関係ないように思えますが、治療をしているとスマホやパソコンをやりすぎて首に負担がかかり過ぎると顔面神経麻痺の回復が遅くなったり、病的共同運動が発症しやすくなったりします、ですから治療中にはくれぐれも首に負担がかからない生活をして頂くようにしています。当院では第二頸椎を緩める手技によって体の回復させる力を出させるようにしていますが、首に負担がかかる生活をすると治癒も遅くなり病的共同運動も出ることになってしまいます、これではせっかく治療していてもなかなかいい結果が出なくなってしまうので、当院では治療と生活指導も含め総合的に患者様と共に顔面神経麻痺の治療をしていきます。

院長先生

【この記事の監修者】

安藤鍼灸院院長

安藤 達 (あんどう とおる)

生年月日 1965年3月16日 (昭和40年3月16日)

岐阜県岐阜市 出身

明治東洋医学院 鍼灸科 柔整科 卒業

1997年 吹田市で開業

2002年 介護支援専門員の資格取得

その後15年間 診療の傍ら患者さんやそのご家族の介護での支援をする。

趣味 旅行 カフェでぼんやりすること

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